第2章 草創期に拾うエピソード


(十) 福岡楯の由来

 成年組優勝者に、福岡楯が贈られている。提唱者で創始者ともいえる福岡孝行の寄贈によるものである。
 福岡は過激な練習のため病を得、陸上競技生活を断念し、スキーに道を替えたが、学生陸上競技連盟の役員としても活躍した。その折、日米対抗陸上競技大会があり、これに携わった。勝者には、日本的なものとして、 日名子實三の彫刻による草薙の剣をふるう素浅鳴尊をデザインした楯を贈った。この楯は、勝者がうけたものを福岡が貰ったものである。(勝者名不明) 



福岡楯

日名子實三(ひなこじつぞう)は明治26年(1892)大分県に生まれ彫刻家を志し、 東京美術学校(現芸大)を卒業。朝倉文夫に師事し、フランス、イタリアに留学、彫塑会で活躍。記念碑、メダルなどに独自の作風をみせ、明治神宮体育大会や各種スポーツ大会の優勝・参加費などの作品を作った。本大会の素浅鳴尊や大国主命をデザインした国引きなどの名作がある。昭和20年没した。 


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